Rakuten miniをGPSロガーとして使えるよう試行錯誤した話(Googleのロケーション履歴専用機)

おはようございます。Syunです。
今日はRakuten miniをGPSロガーとして使うため試行錯誤した話です。GPSロガーと言うと難しそうに聞こえますが、Googleマップのタイムライン機能（ロケーション履歴とも）のことです。タイトル詐欺っぽくてすみません。

結論から言うと、
中期モデルのRakuten miniにeSIMを挿し、開発者オプションから自動スリープをオフにして、モバイルバッテリーで充電しながら誤タッチが起こらないように袋に入れて、カバンの奥深くにしまい、熱くなったら氷で直接冷やす。
……と、Rakuten miniをGPSロガーとして活用できます。めんどくせえな。

その試行錯誤の歴史を時系列順に記述していきます。

旅の工程を正確に取りたい
中期版Rakuten Miniを調達
eSIMを挿す
バッテリー持ち最悪問題
勝手にスリープする問題
誤タッチする問題
発熱して充電止まる問題
結果：正確な移動履歴が取れた
いい感じのタイムライン専用機ができた

旅の工程を正確に取りたい

一人旅に出た時、自分の移動履歴を取りたいなって思うことあるじゃないですか。……あるんですよ。それでずっとGoogleマップのタイムライン機能ってのを使っていたんですよ。

スマホに入れたGoogleマップアプリがバックグラウンドで位置情報を取得して、それを地図上に記録してくれるんですね。で、地図に移動履歴が線や点になって見れるという便利な代物。

でも一つ問題点があって、バックグラウンドで動作するのでいまいち精度が良くないんです。そもそも取得間隔が広いので車や電車での移動だと線がカクカクになるし、iOSやAndroidはメモリ不足になるとバックグラウンドの動作を制限するので、気づいたら機能していなかったってこともよくあります。個人的な感覚ですが、特に中華系スマホはバックグラウンド動作に厳しくするようOSをカスタマイズしている気がします。

Googleマップをフォアグラウンド(画面を表示したまま)で動作させていれば常時位置情報を取得していることになるので、正確なルートが記録できるっぽい(詳しい仕様は知らん)のですが、旅行中スマホは結構いじるのでなかなかそれも難しい。

それじゃ、フォアグラウンドでGoogleマップを動かせるだけの端末を別途用意してしまえばいいじゃないか、と言うスマホオタクなマリーアントワネット的発想に至りました。

てなことで、鞄の中で常時Googleマップを表示するだけのスマホを買いに、のそのそ秋葉原へ。

中期版Rakuten Miniを調達

とは言っても旅行に持っていく荷物は減らしたく、できるだけ小さい端末を選びました。

それがこちらのRakuten mini。最近発売されて、まともにGooglemapが動く端末の中ではこれが最小だと思います。ジャンク屋で4,400円でした。動作確認したところまともに動いたので、どこがジャンクなのか知らないけれど、まあGoogleマップ使うだけなので問題ないでしょう。

Rakuten miniには前期・中期・後期ロットがあって、今回は中期ロットを選びました。
後期ロットは他社バンドを掴まないよう無断で仕様変更したモデルなので買ってはいけません(簡単に言うとドコモとソフトバンクの通信ができない)。↓詳細

なぜこうなった!? 改めて「Rakuten Mini」の周波数“無断”変更問題を知る：5分で知るモバイルデータ通信活用術（1/2 ページ） - ITmedia Mobile

前期ロットは３キャリアの電波をつかめます。そして中期ロットはそこに加えて海外でよく使われている周波数も掴めるようにしたモデルです。別に海外に行くわけではありませんが、掴めるバンドは多いに越したことはないので中期モデルを買いました。

eSIMを挿す

で、Googleマップを起動したまま常時放置するのでモバイルデータ通信ができるようにSIMを挿します。

まあご存知の通りRakuten miniはeSIM専用モデルです。つまりiPhoneなどに入っている物理的なSIMは移し替えることはできません。

幸い、余っているLINEMOのミニプランがあったのでマイページ上でeSIMを発行してダウンロードしました。Povoを挿して、使いたい時だけトッピングするのもいいかもしれませんね。

バッテリー持ち最悪問題

んで、Googleマップ以外のありとあらゆるアプリをアンインストール＆無効化し(最低限必要な物は残した)、他にバックグラウンドで動くアプリをほとんど消した状態で、試しにGoogleマップをフォアグラウンドで動かして放置してみました。

するとバッテリーの残量がみるみる減っていく。たった1時間で30％ほども減りました。

調べたらバッテリー容量が1,250mAhしかなくて(エネループかよ)、「そらそうだ」としか感想はないわけですが、これでは3時間しか移動履歴を保存できない。困った。

そこで常時モバイルバッテリーと接続することにしました。短いケーブルを用意して常時充電することで、バッテリーを気にせずGoogleマップをフォアグラウンドで動作させることができます。これを鞄に奥底に放置します。

なお、消費電力は1時間で400mAhほどしか使わないっぽいので10000mAhのモバブで全然足りました。

勝手にスリープする問題

さて、バッテリー持ちが解消されたのでこれで鞄の中で放置するだけ……と思いきや、もう一つ問題が。

それが、設定アプリからだと自動スリープの上限が30分となっている点です。
つまり30分画面が操作されないと勝手にスリープされてバックグラウンド動作に移ってしまうわけですね。そりゃ困るな。

と言うことで、それを解決すべく開発者モードをオンにしました。Androidのバージョン情報を10回タップするだけです。開発者モードとはなんぞやって人は調べて。

で、その中にある「充電中はスリープしない」という項目をオン。

これでモバイルバッテリーで充電している限り画面が勝手にオフになることは無くなりました。完璧じゃん。

誤タッチする問題

で、晴れて鞄の中に放置されGPSロガーとして活躍を始めた楽天ミニくんですが、またしても問題が。

それがリュックの中で誤タッチが発生してホームに戻ってしまう問題。

どうしてもリュックの中身は動くので、何らかの衝撃で画面がタッチされ変な項目に飛んだり、ホームに戻ってしまったり、電源ボタンが押されてしまったりすることが判明しました。こりゃ困った。

そこで100均で見つけた、カードゲーム用のビニール製の袋(伝われ)を調達。

これがジャストサイズ。これの中に入れることで誤タッチが少なくなり、常時Googleマップを表示することに成功しました。完璧じゃん。

発熱して充電止まる問題

最後にまたもや問題発覚。

袋に入れたせいで熱がこもりサーマルスロットリングを起こすことが判明。発熱の影響により充電が中止され、自動スリープしない設定も無効に。こりゃ困った。

もうこればっかしはどうしようもないので、仕方なく奥の手を使います。

秘技、直接冷却。

コンビニで売っている冷凍されたペットボトルで無理やり冷却しました。内部結露でショートする可能性があるので本来は絶対やってはいけない禁忌的冷却方法ですが、別にこの端末なら壊れてもいいや、と言う捨て駒的思想で冷やします。まあ4400円のジャンクだし。

なお、モバイルバッテリーはしっかり別のポケットに移し冷気が及ばないようにしています。これは濡れたり内部結露が起きたらやばいので。また、ケーブルの端子部分を濡らしたり濡れたまま触ると最悪死ぬのでご注意を。

良い子の皆さんは決して真似しないでください。真似して何かあっても責任は負いません。

結果：正確な移動履歴が取れた

上記の試行錯誤により、常時Googleマップをフォアグラウンドで動かす専用端末を一人旅に持ち運ぶことができました。

結果どの程度正確に移動履歴が取れたか検証します。
まず下の画像がRakuten Mini。

いい感じに徒歩や電車での移動が取れています。タイムラインを使っている人ならわかると思いますが、電車での移動ってカクカクすることが多いのですが、常時位置情報を取得したことによって、しっかり線路の上を移動した履歴が残っています。これはいいですね。ちなみに一部直線になっているのはその区間だけ間違えて機内モードにしてしまっていたからです。