はじめに
ということで仙台旅行2日目。前回から3週間ほどあいてしまった。
タイトルに青春18きっぷと書いてあるが、今回はそこまで青春18きっぷに関係することは記述しないと思う。なぜならば、この日は4回ほどしか改札をくぐっていない。青春18きっぷを使う必要があったかと言えばない。たまたま持っていたから使っただけに過ぎないのだ。タイトル詐欺だろうとなんだろうと自由に言ってくれ。
1日目
3日目
本日の予定
本日の予定は、簡単に言うと仙台観光である。人生で仙台には何度か来たことがあるが、長いはせずに駅前だけ見て乗り換える程度にしか滞在したことがなかったので、今回は端から端まで見尽くしてやろうと思う。
とはいっても、せっかく手元に青春18きっぷがあるのだから、少し遠出もしたいということで、仙台から日帰りで行ける松島とそのちょっと先の石巻にも行こう。魚。魚が食いたい。
あ、そうだ。仙台は牛タンが有名だからそれも食べたい。夜は牛タンに決定。
で、これらをまとめると、午前中は仙台、そして午後には松島に行って、その後石巻にも行き、日が暮れたら仙台に帰ってきて牛タンを食べて一日終了というプランが完成した。
言うまでもないが、あくまでもこれは出発前のプランであって、こんな一文をわざわざ書き加えているということは無論、そのプラン通りに行かなかったということを表している。
まあ、旅なんて予定通り行かなかったほうが面白いわけだし、実際面白かった。
仙台一人旅
瑞鳳殿
てなわけで、宿泊先のホテルから2日目スタート。最初は瑞鳳殿というところに行ってみようと思う。詳しくは調べてほしいのだが、瑞鳳殿というのは伊達家3代の霊廟である。もっと簡単に言うと、伊達政宗とその息子と孫の墓である。そんな認識で差し支えない…と思う。
とりあえず仙台駅にいっときゃ何とかなるかと思い、仙台駅に行ってみたところ何とかなった。瑞鳳殿の近くまで行くバスがあったのでそれに乗車。確か9時頃。
観光用ではなく、市民用な感じがした。
バス停から少し歩くとこんな看板が見えてきた。
曲がるとこんな感じ。かなりの坂道である。
坂を登ると一気にそれっぽい感じになる。
丘というか山の上にあるのでかなりの急斜面を登っていく。結構な段数があるのでかなり疲れる。お年寄りにやさしくない伊達家である。
ついた。ちなみに入場はもちろん有料で、
550円ほど取られる。安いか高いかは基準を知らないのでよくわからないが、個人的には結構な値段だと思う。建築物維持のためには仕方ないか。
日本人の観光客より、外国からの観光客が多いような気がした。
受付していた人は結構なお年を召しているおばちゃんで、「550円ハンドレッド!プリーズ!ユー!ペイ!クレジットオーケー!サンキュー!」など、文法もクソもありゃしないカタカナ英語をしゃべっていたが、驚くことに伝わっていた。
なんだか高校で必死に英文法を勉強したのがばかばかしく思えた。
さて、550円を払って入ってみる。
説明パネルが置いてある。
最初に見えてくるのはこれ。門らしいがどういうわけかくぐらしてくれない。
門をくぐると見えてくるのがこれ。門っぽいが違うらしい。
で、見えてきた。これが伊達政宗の墓。ちなみに本人がちゃんと埋葬されているらしく、以前の発掘調査で本人の骨が見つかったのだとか。
見た目が日光東照宮に似ていた。同時代に出来たからこういうのが当時の流行りだったのかもしれない。
で、瑞鳳殿を出てちょっと行くとこんなものがある。
くぐると2つの霊廟がある。息子と孫のものである。こっちが息子。
こっちが孫の綱宗のもの。
霊廟の近くにはパネルが置いてあってその人物の生涯が描かれているのだが、気になったのが3代目伊達綱宗の説明である。パネルには「訳あって幕府から蟄居を命じられ(意:藩主をやめさせられた)」と書いてあり、どんな訳があったらやめさせられるんだよ、と調べてみたところ、どうやら酒に溺れて藩主としての資格が無いと幕府に判断されたらしい。なるほど、そりゃ「酒好きのボケナスだったので藩主やめさせられました」とは書けないからあんなお茶を濁したような記述になったのだろう。世襲制も大変である。ちなみに彼はただのボケナスだったわけではなく、芸術関係の才能はあったらしい。
近くに資料館があり、副葬品のレプリカや瑞鳳殿が作られた経緯などを紹介している。DNAから再現したという顔の実寸模型があった。戦国系のゲームではたいていイケメンに描かれる伊達政宗だが、そこらへんの居酒屋にいそうな至って平凡なおっさんの顔をしていた。戦国女子の夢やぶれる。
瑞鳳殿はそのぐらいである。案外面白かったので。気になる人は行ってみてもいいかもしれない。
青葉城に行く
大体1時間程度瑞鳳殿にいた。次は青葉城に行こうと思う。青葉城というとピンとこないかもしれないがいわゆる仙台城である。
瑞鳳殿の入口近くにバス停があり、観光用のバスが通っているらしいのでそれに乗車。
ノスタルジックな外見をしていた。
ちなみにこのバス、なかなか凝っていて、自動アナウンスが観光名所のガイドをしてくれる。日本語、英語、中国語、韓国語でかなり早口でしゃべる。ガイドが長すぎておわらないうちに目的地に着いてしまったことが数回あったのでなんとかしたほうがいいかもしれない。
20分ぐらいで到着。
で、肝心の青葉城だが、正直言って何もなかった。ちょっとぐらいなんかあるかなと思ったが本当になんにもなかった。
唯一あったのがこれ。本丸の遺構だそうだ。石が置いてあるだけだった。
ちょっと霧がかっているが景色は良い。
唯一あったと言ってもいいものが、この伊達政宗像。テレビデミタコトアル!
さて、これで青葉城見学終わり。30分もかからなかった。正直結構バス代かかった割には物足りなかった。伊達政宗像に興味が無い方にはおすすめしない。
魚が食べたくて石巻へ
青葉城からは前述のバスがあるのでそれを使って仙台駅へ戻る。
ちょうどお昼前だったので腹が減ってきた。魚。魚が食いたい。宮城の新鮮な魚が食いたい。ということで次は松島にでも行って魚を食べようと思いたち青春18きっぷを使って改札を通った。
が、問題発生。なんと松島まで行く電車が信号トラブルで動いてなかった。
困った困った。
駅員さんに聞いてみると「石巻に行く電車は普通に動いています」とのこと。
よし、では先に石巻に行くことに決定。
なんと凍天のお店が仙台にもあった!ホームで電車を待つ間に食べた。
これはノーマル凍天。150円。
あんこもある。どちらも美味しい。
ということで仙台始発の電車に乗り込んだ。どうも見たことあるなぁと思ったら、JR武蔵野線を走っている電車と車内の装飾がそっくりだった。そのせいか観光に来てるはずなのに、全然気乗りしなかった。
車内はさほど混んでなく、確か1時間ぐらいで石巻に到着。
石巻市は漫画家:石ノ森章太郎の生誕の地で、街全体がそれを売りにしているらしい。
駅は石ノ森章太郎で染められており、街中には仮面ライダーの像が立っている。
Vスリャー!
この世に光がある限り何度でも蘇ってくるやべーやつ
なにがあるか調べてみたところ、石ノ森章太郎記念館なるものがあるらしいので底に行ってみる。
途中立派な道の駅があった。入ってみると販売所の他に食事処があり、海鮮丼を食べられるそうなので早速注文。
1250円。すべてこの近くの海で捕れたそうだ。美味しかった。
食事処は2階にあり、海を眺められた。とてもきれいな海だったが8年前には何十メートルもの波が押し寄せてきたと思うと自然の怖さを感じた。
石ノ森章太郎記念館
石ノ森章太郎記念館は道の駅と川を挟んで向かい合っていた。
割とでかい。
さて、入ってみるかと入口に近づくとこんなものを発見。
おお!トライドロン!
なんと仮面ライダードライブの撮影で使われた車、トライドロンがおいてあった。実物である。お前、平ジェネフォーエバーでCGだったのはここにいたからか。簡単に説明すると、トライドロンとは仮面ライダードライブが乗っている車である。ライダーなのに車とはどういうことだよと思うかもしれないが、最近の東映いわくライダーとは正義の戦士のことらしいので問題ない。ちなみに、主役はかの竹内涼真なので本人も乗っていたに違いない。ゾクゾクするね。
ベルトサァン!!(迫真)
たっぷりトライドロンを眺めた後、入場。
入場料は確か800円。
場内は撮影禁止も多く、写真はあまり撮らなかった。
常設展示と特別展示があるらしく、まずは特別展示の方に案内されるのだがこれがすごかった!ビックコミック50周年を記念して、掲載作品の原画を展示していた!
石ノ森章太郎先生はもちろんのこと、手塚治虫先生を始め、さいとう・たかお先生、水木しげる先生など、漫画界のレジェンドの原画が大集合である。
え?これ800円で良いんですか?倍は払いますよ?
特に手塚治虫先生の原画はすごかった。緻密に書かれた絵とコマは神様と呼ぶにふさわしい。次のお札はこの人で良いんじゃないかな?だめか。
30分ほどじっくり眺めた次は常設展示に。これは石ノ森章太郎先生オンリーである。
世界観を再現した部屋や像などがおいてあった。中でも一番興奮したのはこれ。
歴代仮面ライダーのパネルと頭の展示。
こんな感じで飾ってある。街中にある像は漫画準拠だったのに対し、これはTV準拠であった。生首に見えなくもない。
もちろん平成ライダーも飾ってある。
ちゃんとジオウまで。
ちなみに場内のBGMは歴代仮面ライダーのOP曲で、なかなかテンションが上った。
その他には…
キカイダーの展示も。ここのブースだけ薄暗く、BGMもなかったのでかなり不気味で怖かった。石ノ森章太郎のダークな世界観をかなり再現できてると思う。
まあこんな感じで1時間30分みっちり楽しんだ。ほんとに800円でいいの?
最後に宣伝だが、4月20日から特別展示で平成仮面ライダー特集をするらしい。好きな人はぜひ行ってほしい。損はしないから。
松島に行こう
名残惜しいが石ノ森章太郎記念館を後にしてふと時計を見ると次の電車まで後15分。
やべ、これを逃すとあと2時間はない。ということで石巻駅まで猛ダッシュ。道がかなりきれいに舗装されてたので走りやすかった。少しでも距離を短くすべく裏道を走り、夜には中年のおじ様たちであふれかえるであろう路地を通り、なんとか間に合った。出発5分前と結構余裕であった。歩いても間に合ったかもしれん。
正直8年前の震災と津波があったから石巻は何もないんじゃないかと心配していたが杞憂であった。道路はきれいだったし、建物も新しいおしゃれなものばかりだったし、結構活気があった。気になった人は是非足を運んでほしい。多分それが一番の応援になるだろうから。
さて、電車に乗って松島に向かう。遅延も解消されていた。
なぜ松島に向かうかというと、もちろん景色である。日本三景に数えられる松島のこんなに近くに来たのだから寄らないという選択肢はない。
およそ1時間程度で松島に到着。時刻は4時を回っていて日が傾き始めていた。
しかしここで重大なミスを犯していたことが判明。
駅についたときは「夕方か。夕日とのコラボがきれいなんだろうな」と思った。ネットで地平線に沈む太陽と松島の写真を見たことがある。とてもきれいだった。
だが!考えてみると松島は、というか宮城は太平洋側である。つまり東を眺める景色。太陽は太平洋には沈まない。日本海に沈むのである。そう、小学3年生並みのミスを犯していた。太陽の沈む方向をミスった。松島と太陽が一緒に見れるのは朝である。つまり私は朝焼けの景色を夕焼けと誤認していたのである。あの太陽は沈んでなんかいない、上ってきていたのだ。
事前の調査と常識が足らんかった…。松島の方は山陰で暗くなっている。
しかし、せっかく来たのだ。せめて景色だけは見よう。薄暗くてもまあ見える。
と、ここでもう一つの重大なミスに気づいた。どこから見る?
松島がきれいに見えるというのは山の上から島を見下ろすポイントである。つまり山に登らねばならん。なるほど、ちょうど駅の後ろに程々高い山がある。じゃあどうやって登る?バスか?
駅前でバス停を探したがそんなものはなかった。タクシーもない。おいおい。どういうことだよ。と急いで調べてみるとどうやら松島観光の主流はツアー旅行で、大型バスで移動するのが多いらしい。
ん?つまりどういうことだろう・・・。電車で来た者共には移動手段がない。あの結構な山を登らねばならないということである。
いや、マジか。結構高いぞあれ。
でもしょうがない、来たからには景色見たいし、登山と言ってもGoogle Mapは20分程度といっているので大丈夫だろう。
が、ここからが地獄であった。Google Mapが20分と言っていたと前述したが、それは嘘だった。奇しくもその日はGoogleMap改悪の日に当たり、Map上の道と実際の道が間違っていた。とんだ迷惑サービスである。しかも20分というのは傾斜を考慮していない。そりゃオレだって2kmだったら余裕で歩けるのだけれども、山道ではそうは行かない。
最初はこんな道であった。歩く人のことを考慮している。
が、次第に歩道なんぞなくなり、カーブばかりの山道になった。まっすぐ進めば早いものを、角度の問題なのかぐるぐると迂回しながら登っていくのでかなり遠い。傾斜も結構なものなのできつい。私の登山経験は小学3年生の高尾山が最初で最後だったので実質はじめての登山みたいなものである。こんなきついものはもう懲り懲りだ、死んでも登山家にはならないと心に誓った。
少し間違ってはいるが大まかな地図はこんな感じ。見た感じ短そうに見えるがかなり長い。きつい。
だが、そんな辛い登山も終わりを迎える。1時間ほど歩き、日が沈みかけた頃、山頂に到着した。早くしないと真っ暗になるので急いで展望台に登り下界を見下ろす。
で、見えた景色がこれ。
うーん。まあきれいかな。手前に桜があるがまだ蕾の状態だった。咲けばもっときれいだろう。
ちなみに上の写真はすこし明るめに設定して撮ったもので実際の視界はこんなものだった。後1時間早ければもっと良いものが見れたかもしれない。
調べてみると、この展望台は一番駅から近くアクセスが良いところである反面、あまり広大な景色は見れないのだそうだ。他には3箇所ほど絶景ポイントがあって、ツアーではそこに行くことが多いらしい。せめて時間さえあれば行ったのに・・・。
でも思ったよりかは良い景色であった。
なんか建物があったので近づいてみるとカフェであった。コーヒーを飲みながら景色を見下ろせるのだそうだ。おお、おしゃれじゃん、と思ったらもう閉店してた。観光地の夜は早い。
それと、周りに誰もいなかった。観光客0人。一体何が行けなかったんでしょうかね~。なんだか一人でウロウロするのも虚しかったので、15分ぐらいで下ることにした。真っ暗になって遭難でもしたら大変だし。
下山は行きとは違う道を選んだ。少し遠いが国道沿いで一直線に下れるらしい。そっちのほうが明るいだろうし安心だ。いざとなればヒッチハイクの1つや2つしてやる。私の旅のモットーは「旅の恥は掻き捨て」である。
振り返っても誰もいない。真っ暗。
歩くこと20分、ついに日が落ち真っ暗になった。が、さすがは国道というべきか、車の交通量は多いし街灯はあるしで道はある程度把握できる。
途中、小さな温泉があった。何やら江戸時代から続く温泉だとかなんだとかでネットでもいろいろ評判が出てきた。せっかくなので行ってみようと思ったがあいにくの定休日であった。とほほ。
なんやかんやあったが松島駅に帰ってきた。30分に1本ぐらい電車が出る。おお、都会!ということで乗車。
土地が土地だけに電車の中にはこんな張り紙が。防災意識は高い。
結構すぐに仙台についた。おお、人がいる。3時間ほどまともに人を見てなかったので大量のサラリーマンにめまいがする。
牛タン食いてえ…
時刻は8時前。腹が減った。2時間も登山していたのだ。これで腹が減らないならそいつは宇宙人か超能力者だろう。
やっぱり仙台といえば牛タンだよねってことで夕食は牛タンに決定。
ちなみに、仙台に住む人は牛タンはそこまで食べないらしいが、なぜ牛タンが有名なのだろう。単に有名なお店がたくさんあるからだろうか。
某チェーン店もあったが、地元にもあるから今回はパス。どうせなら仙台にしかないお店で食べたい。
いろいろ調べた結果、こちらのお店に決定。
若 というお店。駅から近くアクセスも良かった。
店に入ってとりあえず牛タン定食を注文。一番ノーマルそうなものを選んだ。
これで1160円。わお、安い。
とても噛みごたえがあり美味しかった。漬物もそこまでしょっぱくなく、良いアクセントになっていた。
店内はサラリーマンが多く、ひっきりなしに客が来ていた。出張から帰る際に食べていくのかもしれないと勝手に想像してみる。
その後は駅前のビックカメラでパソコンを見たり、駅の中をウロウロしていたりした。発展しているので暇をすることはない。また凍天を食べた。いつもどおり美味しい。
あとずんだシェイクというものが売っていたので購入。250円。かなり枝豆の風味を残しつつ、ちゃんと甘くて美味しかったので不思議な感じがした。
仙台駅って大宮に似てる気がする・・・。と何回も言った気がする。
そのあとは普通にホテルに戻りすぐに寝た。やはり部屋が暗い。
3日目に続く
そんなこんなで2日目であった。ホントは平泉に行きたかったのだが、時間的に石巻と松島になった。が、思った以上に楽しい1日だったので満足している。
つぎは3日目、最終日。
正直3日目は1日目とおなじで移動しかしていない。だからうっすい内容になると思うが時間がある方は読んでもらいたい。
おそらく4月以内には書き上がるだろうと思う。多分。
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それでは3日目で。ではでは。
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